早朝5時45分、モルドヴァを出て11時間後、ようやくバスはルーマニア南東部、黒海沿いの都市コンスタンツァに到着しました。
ちなみに途中の国境では深夜のパスポートチェックがありましたが、特にハプニングもなく無事にルーマニアに入国することができました。
ルーマニアという国自体は以前ブルガリアからハンガリーに抜ける際にブカレストに立ち寄ったことがあったので2回目の訪問なのですが、正直初めてのルーマニアはあまり良い印象はなかったんですよね。
天気も良くなかったですし、もともと寄るつもりもなかったのでガイドブックを持っていなかったこともあり、またまだ旅行経験もあまりなかったためブダペスト行きの列車の時間だけをひたすら待っていた思い出があります。
しかしあれから私自身もいろいろな国を旅行して鍛えられてきましたし、仕事でルーマニアの人と関わったこともあったため今はかなり期待しています。
そして天候も良好。
モルドヴァは良い国だったのですが、やはり出国まではちょっと不安な気持ちがあったので、ルーマニアに入ってようやく一息つけた思いです。
さて朝も早いためATMでルーマニアの通貨レイを引き出し、少しずつ明るくなりつつあるコンスタンツァの街をとりあえず海の方に向かって歩き始めます。
まだ6時台ということもあり、人通りはあまりありませんが、街並みはけっこう綺麗です。
海に至る道沿いにある遺跡公園。
この街は紀元前7世紀の古代ギリシアの時代まで遡ることができる非常に歴史の長い都市です。
現在は黒海沿いにあり、気候も温暖ということで夏はリゾート地として多くの観光客が集まり、ウクライナやブルガリアなどの黒海沿岸の街との間に船も出ていたりと、観光地としてもルーマニア有数の土地です。
横浜をはじめ世界各地の港町と姉妹都市でもあります。
そんなコンスタンツァで拝んだ黒海での朝日は感動モノでした。
そしてジェノヴァの灯台。
またオスマントルコの支配下にあったこともありモスクもあるなど、やはり歴史の重みを感じる街でもあります。
ただ旧市街のへそとも言える歴史博物館前の広場が工事中だったのはちょっと残念でしたが。
朝早すぎたため当然博物館も開いていませんが街歩きだけでも楽しい街でした。
ちょっと名残惜しいですが時間がもったいないのでコンスタンツァをあとにして、とりあえずバスで首都のブカレストに向かうことにしました。
とはいってもまだ朝10時15分。ブカレストにそのまま滞在するよりも今日中にさらに距離を稼いでおこうと思い、ブカレスト到着後は一気にシナイアまで行くことに決めました。
それにしてもルーマニアのバスは予想外に車内でWifi接続が可能!
速度はかなり遅いですが、おかげでシナイアでよさげな宿をBooking.comで確保することができました。時期的に予約は必要ないと思うのですが念のため。昔はほとんど行き当たりばったりで宿に泊まることが多かったのですが、地図があるのとレビューを参考にできるのはやっぱり大きいですね。
そんなことをしながら3時間後にバスはブカレストに到着です。
バスを降りて駅に行きシナイア行きの列車を探してみると14時11分発の列車があったので、軽くご飯を食べてあまり待つこともなく列車に乗ることができました。
ブカレストからシナイアまでは約2時間半。
シナイアはルーマニア観光のハイライトであるトランシルヴァニア地方にある自然の美しい静かな街です。
宿は駅からだと山の方にあるためこの寒さにもかかわらず、たどり着くまでに汗をかいてしまいました。
しかしオーナーは親切だし、部屋もシングルにしては広くて綺麗。
料金も3000円弱とリーズナブルだったので満足です。
これが今回泊まる宿です。
シナイアにはこういったペンションタイプの宿もけっこうあります。
さすがに今日は観光できませんが、部屋で一休みをしたあと夕食がてら散歩にでかけました。
街はメインストリート以外は夜道は暗いですが、少なくとも男が一人で歩いていても特に不安は感じませんでした。
明日の予習も兼ねていろいろ散策しましたが、ライトアップが綺麗だったのはペレス城。
今から明日が楽しみです。
昨日も夜行移動でちょっとつかれていたので今日はちょっと早めに休むことにします。